おむつに頼らない排泄介護術 青山 幸広

健康な私たちは,普段何気なく行っていることの一つ「排泄」について考えるのにとても役に立つ一冊です。

病気や障害,老いによって日々の暮らしに介護が必要になったとき,「排泄」は自分でしたいと思う方が多いと思います。
それだけ「排泄」は,「食事」と並んで「人間らしさ」に結びつく行為では無いかと私は思います。

まえがきのところで,元々保育士だった著者が,保育の現場では当たり前の「おもらしに気をつける」ということが介護の現場では見られないことに疑問を抱いたという部分があります。
私も同じ疑問を感じたことがあります。
同じ「人間相手」の仕事でも,年齢が違うとここまで違うのかなぁと感じました。

この本では,主に施設へ入所している方々の,不必要なおむつは外してトイレで自然排泄してもらうことについての,実際に役に立つ介助方法が写真付きでのっています。
著者の介護哲学にも共感するところがあり,実際の行動力にも感心しました。
トイレの改修についてもふれられているので,参考になりそうです。

おむつに頼らない排泄介護術